10代の半ば、詩を書いたり絵を描いたりしていた私は
自分の表現方法が見つからず、悶々と高校3年間を過ごしていました。
いつから初めたのか友人へ文とイラストを描いて葉書を送っていました。
私は葉書という小さな世界が心地よく感じるようになっていました。
18歳のある日、月光荘と書かれたラッパのマークの絵はがきに出会いました。
洗練されたイラストに短い文章が書かれてあり、私はすっかり魅せられてしまいました。
それからはこの絵はがきは私の憧れになり、いつしか自分で作った文と葉書を月光荘で売られるようになったらと夢を思い描くようになりました。
それから18年。
身体も心もすっかり疲れて夢など放り投げていたころでした。
ふと高校生の頃に書いた自分の絵はがきを読みました。
昔の自分に励まされた様な感覚で、読んでいる今の私が情けなく思え
「よし、絵はがきを作ってみよう」と思い立ち私は36歳の時に月光荘に作品を送ったのです。
「もっと読んでみたいから作品を送ってほしい」と心優しい社長さまからお返事が返って来きました。
そして私は夢を見た18年後に月光荘の絵はがきの作家として実現出来たのです。
月光荘で販売されたときは余りに嬉しくて自分の葉書を店頭で全部買ってしまったほどです。
もっと読みたいと言っていただけたことで当時の私はどれほど元気を得れたことか!
ここしばらくさぼっていましたので、またコツコツ書きたいと思います。