マンションの窓から雪解けの手稲山を見ていたら散歩でもしようという気になり
美味しい大福と懐かしい珈琲屋に豆を買いにという目的2つをぶら下げて家を出た。
天気予報では最高気温が5℃と言っていたがすでにサングラス越しでも日差しは暑く眩しい。
しばし歩くとお目当の大福屋からもくもくと餅をふかしている湯気が溢れていた。
出来立てを買えると歓喜したのも束の間、札が半分閉められたシャッターにぶら下がっている
「本日と明日は⚫️⚫️百貨店で催事の為店を閉めています」
あれまと肩を落としつつ、珈琲豆があるさとばかり方向転換した。
するとあるはずの珈琲屋がなく、ガランとした工事中の店があるだけだ。
あれ?ここだったよね?
軽くショックを受けながら、あの口説いてきた珈琲屋の店主が亡くなったのか?と四半世紀も昔のことを思い出した。
小一時間の間にそうでもなかった2人に振られたような心持ちになり
なんだなんだそうでもないのにこちらを振るとは、とやや収まりどころに困った身を近くのドイツパン屋に向かわせてみた。
店に足を入れるが欲しかった物がないとばかり引き返した。
そのまま大した散歩にならずも帰宅をし、着替えもそこそこに台所へ。
調味料用に買っておいた純米大吟醸をコップに注ぎ
てやんでぇばかりに流し込んだ。
胃に?
いや何かの穴へ。