今年のわたしの心得の一つに”食費を減らしても花を活けよう”というのがある。
なので家のあちこちに花を絶やさず生けている。
蕾から咲き乱れる花の変化する様は見ていて飽きない。
寒さの厳しい日が続き、室内のエアコンも弱から強にパワーアップにすると
花は見たことの無い何かに悶えるような怪しい姿を見せる。
わたしはぬいぐるみのようなバスローブを着て朝から昼すぎまでいるのでエアコンはフル回転。
もっと厚着をすれば良いのでは?と反省することもあるがなかなかそのスタイルは変えられない。
さて、花瓶の水を取り替えようと方々から花器を回収し台所に花瓶の水を流すと生温かい。
水道からは冷たい水が出ているというのに。
こんな生温い水に花たちを入れ、わたしは寒い寒いと暖房をガンガンとつけていたのか。
ううう申し訳ないと花に詫び、新しい冷たい水に生け込んだ。
花たちはシャキーンと背筋が伸びたよう。
あの怪しい変化の姿は熱さゆえの?
なんとも自分がわがままな暮らしをしていた裸の王様みたいで恥ずかしいではないか。
懺悔の思いでわたしはちょっぴり温い湯船に身を沈めるのだった。